町会・自治会は必要なのか?
日本全国どこに行っても町会・自治会の類が存在していますよね。
むしろ「ない」ところの方が少ないと思います。
しかしそのような地縁組織は本当に生活に役立っているのでしょうか?
ここの町会ではどんなことをしているのか、また会費や役員選出の方法など、いろいろな現状を書いて来ましたが、果たしてそれは会員ひとりひとりのニーズにマッチしているのか?それを検証してみようと思います。
当町会の加入率は公表されていませんが、かなり高いと推察されます。
公称世帯数は1015です。少し前は930でしたので最近新築した家は加入することが多いと思われます。
月額300円、年間3600円の会費を払いますね。すると回覧板が回って来ると思います。
中身は行事参加や学校便りなどが多いです。
行事に参加する人はいいでしょうが、参加率が10%程度の現状では必要な情報だとは言えないかもしれません。 (回覧板って必要なの?に詳しく書いてあります。)
そして役員(班長や理事)に選ばれることもあると思います。
ハッキリ言えば負担ばかり多くて、得るものは少ないと思います。
もちろんボランティアであると割り切れる方はよろしいでしょうが、それどころではないという生活環境におられる方もたくさんいらっしゃるはずです。
一番の問題点は、生活環境、価値観、ライフスタイルなどが大きく異なるのに、皆が同じような全体主義で行動しようとしていることが前提にあるシステムだということです。
農耕民族時代は皆が同じようなライフスタイルであり、助け合って共同作業をすることに合理性がありました。
一方、現代人は生活時間や職業、収入や知識水準などが人によって大きく異なります。
これをひとくくりにして皆で同じことをしなさいと言うのは所詮無理な話です。
農耕民族時代のような合理性どころか障害物にさえなり得ます。
町会の存在が生活上での障壁になっているのです。
こんなものなかったら、どんなによかったか・・・。
そう思っている人が実は多いのです。
戦後70年が過ぎて生活環境は大きく変化して豊かになりました。
しかし人の考え方はまだ変わることができないでいるようです。
日本人は「周囲に波風立てない」「長いものには巻かれろ」などという考え方がまだ幅を利かせていて自由にものを言えない雰囲気が非常に強いと言えるでしょう。
その結果、「みんな入っているから」「自分だけ抜けたら変に思われるのではないか」という不安感が増大して、なかなか退会の意思を固めることができないのだと思います。
しかし、多くの人が町会に疑問を感じているのは事実ですから、誰かが退会することによって「町会はやめてもいいんだ!」ということが知れ渡り、それに続く人が出ることが予想されます。
近所で最初に退会した人は「勇気ある先駆者」であるとも言えるでしょう。
周囲の目を気にして自分の思ったことは何もできないという「本音と建前」の社会は決して健全であるとは言えません。
同じ日本でも東京・多摩地区や沖縄など加入率の低い地域はたくさんあります。
都心に近い船橋市の加入率がここまで高いのはある意味異常だと言えるでしょう。
各自が自分の意思で入退会を決めることができるようになった時に、本当の成熟した社会が到来するのだと思います。
町会に疑問を感じている人はぜひ退会を検討してみましょう。