町会や自治会は政治活動の場なのか?
町会・自治会の集会に現職の国会議員や市議会議員などが来賓として参列することをどのように思いますか?なんだか違うぞ!と違和感を覚えないでしょうか?
地域組織は住民の親睦や福祉が目的であり、政治活動の場ではないはずです。
政治家は遠い存在であり、直接会う機会は多くないでしょう。そのように人の多く集まる場所に姿を見せれば認知度が高まることになるでしょう。
フェイスブック「△〇地区町会連合会」の記事によれば5月14日、〇〇町会懇親会が開催され、現職の国会議員、市長、そして連合会長が来賓として参加したと記載されています。
果たして町会や自治会と政治家との関係はどのようにあるべきでしょうか?
地域をよくすることが町会・自治会のひとつの目的であるならば、有力な議員と関係を保ち陳情などを有利に働かせる効果が期待されるかもしれません。
しかし、議員は担当する選出区全体の利益を考えなければなりません。懇意にしている地域や地元だけに有利な働きをすることは「我田引水」であると取られかねません。
また住民ひとりひとりも政治信条は異なるはずですから、特定の誰かを後押しされることが場合によっては気分がよくないと感じるかもしれません。
現在の連合会長は現職の市議会議員を兼務しています。
果たしてこれはよいことでしょうか?
地域に名が売れれば当然当選の確率が上がりますね。それもちょっと問題ではないのかと思い、市の選挙管理委員会に問い合わせて見ました。
町会活動を通して選挙活動をすることや売名行為などはどうであるか?
回答は次の通りでした。
「違法なこととまでは言えないが、選挙では多様な意見が通ることが必要なので望ましいことではない。」
事実、市議会議員には50以上の議席があるわけですから、この地域に住んでいれば、誰々を応援するというものではないと思います。
自分の考えに近い政策を持つ議員に投票するのが本来の姿でしょう。
町会や自治会を使った選挙活動は好ましいものではありません。
当町会の会長は連合会長である市議会議員の後援会の幹部になっています。
家のポストに彼の名前入りの後援会申込書などが入っていました。
田舎などに行くともっとひどい選挙活動がまかり通っていると言います。この地域ではそこまでひどい事例は報告されていませんが、同じような根はあると思います。
政治活動は自分の力と信念で正々堂々と行っていただきたいものです。
参考(法令根拠)
地方自治法260条の2に「地縁による団体は、特定の政党のために利用してはならない。」と規定されています。